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In Silicon Valley, global outsourcing going full circle

下記の記事をPress Democratで読みました(元はWall Street Journal)。 In Silicon Valley, global outsourcing going full circle この記事によれば、インドのハイテク産業で働く技術者の給料がすごい勢いで上昇した結果、シリコンバレーへの回帰現象が一部で見られ始めたようです。こういう現象って以前からいつかは起きるだろうと思っていたので、「やっぱり」という感じなのですが、アメリカからインドの人たちを管理するのはメリットよりもデメリットの方が大きいと思うんですよね。時差があまりいい感じでオーバーラップしていないので、インド側かアメリカ側が必ず変な時間に働かなくてはならなくなるし、英語ができるとは言っても、やはりアクセントやらがだいぶ違うので普通のアメリカ人からすれば聞き取りにくかったりして、必ずしもスムーズなコミュニケーションを保障はしてくれないわけです。そうは言っても平均給料が以前はシリコンバレーの4分の1だったので、それらの不便さをカバーしてあまりあるほどの経済メリットがすべての欠点に目をつぶらせていたわけですが、最近はシリコンバレーの4分の3程度にまで接近してしまったために欠点の方が目立ち始めたというわけです。 上記記事によれば、ジュニアレベルのエンジニアはバンガロールでも$50,000~$60,000払わないと雇えないそうで、シリコンバレーで$80,000で雇えるのになんでわざわざインドで雇うのかと、こうなってきているようです。で、今はルーマニアとかポーランドへ優秀で低賃金の技術者の需要がシフトしてきているようだと書いてありますね。 インドでも一番安い技術者は年収$5,000からだとありますので、全体が上昇したわけではなく、「ちゃんとした経験のある」 技術者の賃金インフレだということらしいです。まあ、こういうのを見ていると結局需要のあるスキルや経験があれば市場価格に自然と近づいていくという当然の帰結が起きているわけで、少なくとも技術者の求人に関しては、本当にグローバルに自由経済市場が広がれば、世界中のどこにいようと少し時間が経てば適正価格に落ち着いてしまうということが実証されつつあるわけで、単純な需要と供給に基づく市場経済論理が世界規模でもある程度働いているということが言えそうです。 ということは、結局需要があって、かつ需要よりも供給の少ない経験やスキルがある技術者になっていれば、世界のどこに居ても食っていくのに心配なくなるということですね。ここで「需要よりも供給の少ない」 というところがポイントで、難しいことをする必要は必ずしもないということです。要は「他人がやらなさそうなこと」を選ぶのが肝心で、日本的な「みんながそうするから、私もそうしておけば安全だろう」的な考えは、確かに安全ではあるかも知れませんが、結果的に安売りにつながるということになっていくのではと思います。まあ、「他人がやらなさそうなこと」を選ぶのって、結構勇気がいりますけどね。需要の波が来たときに初めてペイオフするので、それまでは「なんでこんなこと選んじゃったんだろう」とか思うこともあるわけですから、やはり好きで、長続きできそうなことでないとうまく行かないことが多いですけどね。この辺は私自身は、特にアメリカに来てからは、一応少しは心がけてきたつもりではあります。とは言え、実行していくのは本当に難しいのでありますが、今後もよく肝に銘じておきたいことの一つです。

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窮地に立たされたときが大きく変わるチャンスのとき

Press Democrat の先週の日曜版のローカルニュースの記事で少し示唆を受けたので、そのことを書きたいと思います。 Daily bread. Organic-style という記事で、Alvarado Streetというオーガニックのパン製造業者がナショナルブランドとして躍進中という主題なんです。1977年に年商$40,000だったのが現在は$21.5Mにまでなったそうで、サンタローザの南側のローナートパークをベースとしていたのが、製造が追いつかなくなってもっと大きな工場に移転することになりました。で、いつも話題になるのがこういう成長企業にソノマから出て行かれるのは痛い(税収減、雇用減に直結する)ので、移転先は何とかソノマ内であって欲しいということなんです。この会社としては原料の小麦等の生産地に近いユタ州に移転することも検討したそうですが、結局ソノマ郡の南端のペタルマ市に手頃な大きさの場所が見つかったということで、めでたしめでたしということなんです。 私も、こういうオーガニック化の傾向に乗った成長企業が地元にとどまってくれるのは何かと喜ばしいことだと思うので「ああ、良かったね」と思ったのですが、「へぇーっ」と興味深く読んだのが、 この記事のサイドの小さなコラム記事の方で、 Amy’s Kitchen got push from Alvarado という記事。これによると、Amy’s Kitchen(オーガニックの冷凍食品製造のトップブランドの一つで、私の家から半径1マイル以内の所にあります)の創業時、社長は食品製造に関してはずぶの素人で、食品のマーケティングのプロでしかなかったんだそうです。Magic Mountain Herb Tea companyという会社の社長を務めた後、Amy’s Kitchenを創業したのですが、初の商品は、ベジタブルポットパイ(これは現在でも主力商品のようです。私も結構好きです)を企画したのですが、これをどう製造していいかわからず、上記のAlvaradoに製造委託をしたわけです。これが大変なヒットとなったのはAmy’s Kitchenにとっては良かったものの、Alvaradoは会社全体として伸び悩んでおり、ポットパイは複雑すぎてAlvaradoには向かない、本業のパン製造に集中することを決定し、Amy’sには、別の委託先を探してくれと契約打ち切りを通達してきたんだそうです。たったの2週間で新しい委託先は見つからず、結局、Amy’sは自社製造への道を歩き始めざるを得なくなり、それが結果的には功を奏して今の成功につながったというわけです。一方のAlvarado側もそこを機に、Amy’sの勢いづいた成長とは違うけれども、緩やかな成長を維持して、こちらもナショナルブランドしての地位を築きつつあるレベルにまで到達できたのも偶然ではないのでしょう(AlvaradoはCo-op的な構造をしていて、新しい経営モデルとしても私は注目しています)。 私は、Amy’s Kitchenって創業してから10年も経ずにここまで大きくなるぐらいだから食品製造に関してはプロ中のプロなんだろうと思っていたのですが、全然違っていたんですね。商業ベースでうまく採算ベースに乗せていくには、やはり製造ノウハウよりもマーケティングのノウハウの方がものを言うということなんでしょうか。それとも関係はしているけど、まったく手をつけたことがない分野にチャレンジしたことが色々と斬新なアイデアを生んで良かったということなんでしょうか。その辺の深い話を聞いてみたいものだなと思ったのでした。

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Skybusという$10で乗れる航空会社登場

片道$10からという、かなりセンセーショナルな見出しでSkybusという航空会社が登場しました。 Skybus 機内食は原則としてすべて有料でメニューから客が必要に応じて選択するとか、予約はネットからのみで代理店やフリーダイヤルなどの電話応対もなしとか、飛行機が新型で燃費がいいとかで経費を最大限削って低価格を実現しているそうです。ただし、オハイオ州ベースの会社で現時点では、すべての便はコロンバスが始点か終点の便となる制限付き。でも、片道$10ならコロンバス経由でも2つの便を乗り継げば(ただし、Skybusは荷物の自動転送はしてくれない。客が自分で再度チェックインする必要あり)、$20で例えば西海岸から東海岸へ飛べるわけで、節約優先とすれば、多少の(かなりの?)手間は惜しんでもという客層はいるだろうと思い、ビジネス的に成り立つ可能性もなくはないのかなと、かなり興味が湧いてしまいWebサイトを一生懸命読むはめになったわけです。 それでも片道$10は無理なんじゃないの、どういうビジネスモデルなんだろうと思って、予約状況を見てみるとSan Francisco (ただしOakland空港) からの便の値段を見ると一番安い日でも$75ぐらい、大体は$150になっていて、なんだ全然$10じゃないじゃん。これはまた新手の詐欺かと思って、よく読んでみたら、各フライトで10席だけは$10で乗れるということらしい。まあ、確かにこれはすごい宣伝効果はありますね。それに$150というのはまあ普通だけど、$75はかなり安い方でしょう。先ほどの2便つなげる方法でも片道$150でBostonまでいけるのであれば、悪くはないかも。これは、どこまで客足を確保できるかしばらくウォッチですね。

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The growth myth

昨日のPress Democratの一面記事がちょっと気になる内容だったので少しコメント。 The growth myth という記事の中で、 The county grew by a minuscule 1,000 people from 2001 through 2006, according to estimates from the U.S. Census Bureau. A more robust estimate of 12,767 new residents during that period comes from the … Continue reading

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InfoWorld Folds Print After 29 Years

InfoWorldもとうとう紙媒体から撤退でオンライン版にフォーカスするんだそうです。記事はこちら。 やっぱりニュースやトレンドが中心の雑誌は、ほとんどなくなってオンライン版になっていくのは時代の流れでしょう。 基本的に無料で入手できる情報で事足りてしまうので、わざわざお金を払って雑誌を講読する人はどんどん減少しているわけです。となるとどれだけ早くオンライン版で購読者をつかまえられるかという勝負にだいぶ前から勝負のポイントが変わっているわけで、それが理解できない出版社は淘汰されていくのでしょう。 これは新聞社にも同様のことが言えると思います。古い情報の蓄積をどう見せるかというあたりが差別化要因になっていくのだろうけど、単なる検索機能ならGoogle等で用は足りてしまうので、それだけではない何かが必要になるのではないかと思うこの頃である。

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Marriott Hotel and Internet and Boingo

I’ve stayed at Marriott Hotel in San Ramon last week. Marriott is my favorite hotel and this was very comfortable bedding as others and this particular one is in the best location for me. It is adjacent to the small … Continue reading

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